オンライン営業で抱えがちな課題と、失敗しない3つのコツを紹介!
・オンライン営業と訪問型営業は何が違う?
・オンライン営業のメリット・デメリットは?
・オンライン営業で抱えがちな課題は?
・オンライン営業で失敗しないためのコツは?
・オンライン営業で活用すべきツールとは?
・オンライン営業に成功した事例は?
・まとめ
オンライン営業と訪問型営業は何が違う?
訪問型営業では、まず顧客を訪問することから営業活動が始まります。顧客がどの程度自社のサービスや商品に興味を抱いているかに関係なく、訪問が商談の大前提なのです。訪問時にヒアリングを実施し、そこから初めて具体的な提案や見積の提出などを行います。
これには、人間味のある関係を構築しやすい特徴があります。お互いに顔を合わせて話をするため、商品やサービスだけでなく、営業担当者にも関心を抱いてもらえるでしょう。また、営業担当者も顧客の状況を肌で感じられるため、最適な提案をしやすくなります。
一方、オンライン営業では顧客を訪問しません。商談はWebサイトからの問い合わせやメール、電話によって行われます。Web面談ツールを使ってオンライン上で顔を合わせて話をすることもありますが、それは営業活動における手段の1つに過ぎません。訪問型営業より手間は少ない反面、暖かみのある人間関係を構築しづらい特徴があります。
オンライン営業のメリット・デメリットは?
続いて、オンライン営業のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット:時間やコストを削減できる
訪問型営業には、必然的に地理的な移動が伴います。一度顧客を訪問するだけでも、営業担当者の時間が大きく消費されてしまいます。また、交通費を始めとした費用がかかるのも難点です。顧客と人間味のある関係を作れる反面、効率は良くないと言えるでしょう。
一方、オンライン営業では上記の手間や費用がかかりません。メールや電話を主体とした営業活動であるため、1人の顧客との商談だけに大きな時間をかけずに済むのです。短時間にたくさんの顧客へ同時にアプローチできる効率的な方法と言えます。
また、移動が必要ないため、遠方に住む顧客をターゲットにできるのもメリットです。すべてのやり取りがオンライン上で完結すれば、地理的な距離は関係ありません。
デメリット:うまくやり取りできないことがある
オンライン営業の最大のデメリットは、やり取りが円滑に進まない可能性があることです。たとえば、ITツールを上手く使いこなせないとコミュニケーションが取れません。顧客がスムーズに使えるよう、操作性に優れたツールを採用したり、事前に操作方法を共有したりといった工夫が必要になります。
また、やり取りできる情報量が少ない分、説明が難しくなります。人は普段、発言内容だけでなく、声の抑揚や表情なども含めてコミュニケーションを取っています。しかし、メールや電話ではこれらの情報の一部が伝わりません。感情も分かりづらく、円滑な人間関係を築くのが難しい傾向にあります。
オンライン営業で抱えがちな課題は?
上述したデメリットを排除するために、営業担当者は以下の課題を乗り越えなければなりません。
・和やかな雰囲気づくりに努める
オンライン営業は感情が伝わりにくい傾向にありますが、工夫次第で和やかな雰囲気を作り出せます。事前に相手の情報を調べ、ちょっとしたアイスブレイクができるよう準備をしておきましょう。
・相手の意見を聞き出す
オンラインでは相手の顔が見えない分、つい一方的に話してしまいがちです。しかし、これでは相手の集中力が途切れ、説明が伝わりにくくなります。集中力を保つためにも、意識的に相手の意見も引き出しましょう。
・良質なツールを選定する
ITツールを選ぶに当たって、操作が簡単なのはもちろん、通信が安定している製品を選びましょう。負荷が少ないツールなら、顧客側のネット環境が優れていなくても円滑にやり取りできます。
オンライン営業で失敗しないためのコツは?
続いて、オンライン営業で失敗しないためのコツを3つ紹介します。
準備を入念にする
まず、快適にコミュニケーションを取れる環境を整えましょう。ツールの使い方を確認し、それを顧客と共有します。そして、カメラやマイク、通信環境などに問題がないか、本番前に一度確認しましょう。
さらに、営業活動が円滑に進むよう、資料の準備も入念に行います。どのような流れで話をするのかシナリオを作成し、その流れで適切に言いたいことを伝えられるか確認します。顧客から思ったような反応が得られなかった場合に備えて、複数のシナリオを作っておくと良いでしょう。また、途中で顧客の意見を引き出せるよう、質問も事前に考えておきます。
一方、パワーポイントやPDF、さらには動画など視覚的にわかりやすい資料を作成し、メールやWeb会議システムで共有しましょう。電話やメールだけでは伝わりにくいこともビジュアルに伝えられます。内容が正しく伝わりやすいのはもちろん、インパクトを与えられるため顧客の記憶に残りやすくなります。
話し方を工夫する
オンラインでは非言語コミュニケーションの要素が失われるため、言葉によるコミュニケーションの重要性が高くなります。そのため、話し方を工夫しましょう。
まず、聞き取りやすさに最大限の注意を払わなければなりません。機器を介している以上、どうしても音声が伝わりにくく、通信環境によっては音が途切れることもあります。こうした環境でも伝わるよう、ハキハキとした明瞭な声で話しましょう。
同じ理由で、一般的な会話で用いられる「ええと」や「あのですね」といった発言は控えめにします。こうした余計な言葉が増えるほど、肝心な内容が伝わりにくくなりかねません。
また、相手の意見を聞き出す質問もこまめに挟むようにします。「ここまででご不明な点はございませんか?」と聞き、相手の理解度を把握します。相手の集中力を途切れさせない工夫にもなるでしょう。
雑談を取り入れる
従来の訪問型営業では、雑談を取り入れて顧客との関係づくりに努めるのが一般的でした。関係構築に時間はかかるものの、一度良好な関係を構築できればその後の話がスムーズに進みやすくなります。
こうしたメリットは、オンライン商談では取り入れるのが難しくはありますが、不可能ではありません。初めてオンライン上で商談を行う際には、自己紹介を兼ねて雑談すると良いでしょう。訪問型営業における名刺交換のような役割になります。こうして、お互いのことを多少なりとも知っておけば、和やかな雰囲気で商談を進めやすくなります。
オンライン営業で活用すべきツールとは?
オンライン営業ではITツールが成否の鍵を握ります。では、具体的にどのようなツールを活用すれば良いのでしょうか。
ウェビナーツール
ウェビナーツールとは、インターネットを介してセミナーを配信するツールです。
近年、オンライン営業ではウェビナーが広く取り入れられています。従来はセミナーと言えばオフラインの環境で会場を借りて行うのが一般的でしたが、コロナ禍によってそれが難しくなったため、オンライン上へシフトしたのです。
ウェビナーを開催すれば、見込み客をオンライン上で集められます。そこから、関心の強い顧客と関係を構築し、本格的な商談へつなげるのです。訪問型営業では訪問が関係構築の入口となっていましたが、オンラインではウェビナーにその役割を任せられます。
また、ウェビナーツールにはアンケートやチャットなど、双方向のコミュニケーションを取れる機能が備わっています。これらを活用すれば、単に見込み客を集めるだけでなく、既存の顧客と関係を深め、その後の商談を円滑にすることもできるでしょう。
Web会議システム
Web会議システムとは、画面上にお互いの顔を映し出し、インターネットを介して会議を行うITツールのことです。これは、オンライン営業で商談をする際に役立ちます。
メールや電話だけでは、お互いの顔が見えないためコミュニケーションが取るのが大変です。しかし、Web会議システムなら遠隔地にいても顔を見ながら話せるため、お互いに安心感を抱けます。
また、Web会議システムには、その名のとおり会議に適した機能が備わっているのも特徴です。たとえば、資料共有機能を使えば、画面上に資料を表示させながら話ができます。対面で紙の資料を手元に話をするのと同じような商談が可能です。
SFA
SFAは「Sales Force Automation」の略で、日本語では「営業支援システム」などと呼ばれます。営業担当者が自分の活動履歴や顧客情報を入力することで、営業活動が円滑化するシステムです。具体的には、次に取り組むべきタスクを示したり、入力したデータを基に各種書類を作成したりしてくれます。
オンライン営業ではオフラインよりも多くの顧客を相手にすることになるうえ、対面しないため顧客情報を記憶しづらく、情報管理が難しくなりがちです。そこで、SFAを有効活用すれば顧客情報を適切に管理できます。
一方、SFAは営業担当者だけでなく、営業部全体にとっても有効なツールです。各営業担当者の状況を管理者が俯瞰的に把握できるため、自社の営業上の課題を発見・解決するのに役立ちます。
オンライン営業に成功した事例は?
最後に、オンライン営業に成功した事例を2つ紹介します。
人材紹介業界のウェビナー活用によるオンライン営業成功事例
株式会社アルバイトタイムス様は、採用管理システムの提供を手掛ける企業様です。採用管理システムの提供に当たり、ターゲットが一部の地方に偏っていることに課題を感じていました。
そこで、ウェビナーツールであるコクリポを導入。アルバイトタイムス様のお客様は、中小企業様が中心で、中にはサービス系・現場系のなど普段PCをあまり使わない職種の方も多いため、ウェビナーへの馴染みがない方が多いことを懸念されていました。一番簡単に使えると実感できたことと、価格の安さがツール導入の決め手になりました。
これを活用して高頻度でウェビナーを開催したところ、1年間で導入社数が3,000件から6,000件に倍増したと言います。ウェビナーを活用した新しい企画も実施し、成約率は35%と好調な動き出しだと言います。
不動産業界のウェビナー活用によるオンライン営業成功事例
株式会社明光トレーディング様は不動産業を営む企業様です。
資産形成・不動産投資・マンション経営にご興味のある、主に新規のユーザー様に向けて、情報発信のためのウェビナーを行っています。ウェビナーにご参加いただいた後は、さらに具体的なご案内ができるプライベート個別相談会をご案内しています。
対面でのコミュニケーションを重視していましたが、コロナ禍によりそれが不可能に。オンラインへの移行を余儀なくされ、ウェビナーに踏み切りました。
「できるだけリアルセミナーに近い形で開催できるツールはないか?お客様に安心して参加いただけるツールはないか?」という観点でツール選定をスタートし、セミナー配信に特化していてシンプルでわかりやすい、ウェビナー配信の経験がなくても簡単に配信できることと、匿名で、顔出しせずにご参加いただけるという、セキュリティに信頼性があることが決め手となり、コクリポを導入しました。
ウェビナーを始めてみると、セミナーへの延べ参加者数は、リアルセミナー開催と比較して5倍以上の結果になりました。従来は、東京近郊の方にしかアプローチできていませんでしたが、ウェビナーに切り替えたことで、今では、日本全国、時には台湾、マレーシア、イギリス等、海外から参加されることもあります。ご高齢の方や小さなお子様がいらっしゃる方からは、「これまで時間や距離の制約があって参加が難しかったが、ウェビナーでなら、参加することができました!」という感謝のお声をいただきます。
まとめ
オンライン営業のポイントを押さえて、成約へ結び付けよう
オンライン営業は従来の訪問型営業と異なり、対面で商談をしません。電話やメール、ウェビナーツールなどを介してコミュニケーションを取り、成約を目指します。効率的な反面、やり取りが難しいのが難点なため、以下の工夫をしましょう。
・準備の徹底
・話し方の工夫
・雑談による雰囲気づくり
また、以下のツールを有効活用しましょう。
・ウェビナーツール
・Web会議システム
・SFA
以上を踏まえ、成約数の増加を目指しましょう。